—森のどこかで小さな双葉が顔を出す。
幾多の風雪を超えて、やがて若芽は大きく聳える大木になる。
私たちはその恵みに感謝して、一枚板のテーブルを作る。
その樹齢と同じ年月分使えるようにと祈りながら、職人は一枚のテーブルを削り出す。
どんな人がこのテーブルを使ってくれるのだろう。
大木の下でみんなが集まって食事をしている様子を想像しながら。—
一枚板のテーブルを従来の和民芸からモダンに進化させるためには、金属脚というファクターが重要になってきます。
<ブックマッチとは?>
一枚板級の樹齢でありながら、その半分しか太くなれない木があります。中身が詰まり、圧縮された分、木質は宝石のような美しさを誇ります。しかしテーブルにするには径が足りません。
困った中世ヨーロッパの職人が、丸太の中心部分の板を2枚、本を開くように並べてみました。すると、左右対称の美しい世界観が広がっていたのです。
その後、ブックマッチの世界観はアメリカを経由し、今現在、日本でも大きな地位を確立しつつあります。即ち、一枚板を超える最高級のテーブルとしての存在です。
一本の丸太を木目が左右対称になるように切り出しても、のこぎりの厚み分(おがくずとして消える分)、左右対称が崩れてしまいます。この左右対称における左右非対称をどう表現するかが、職人の思想の付け入る余地でもあります。
〜 AREA original table 〜
AREAの木製テーブルは、生産地から、製材工場、乾燥工程の管理の徹底した、ブラックウォールナット、ブラックチェリー、オーク、ホワイトアッシュ、ハードメープル広葉樹無垢材を主に用いています。
標準(A-T)で使用される天板は、最上級の等級(FAS)フリッチ材(角材)12cm以上を使用し、同材一般流通品とは一線を画す、木目の表情豊かなテーブルとして仕上げられます。
また、丸太から買付けされ高樹齢の材からつくりあげられるブックマッチテーブルや一枚板は、それぞれの成長の歴史が現れる、量産の利かない一点ものとなります。
大理石や御影石などの天然石や、ガラスを天板としたテーブル、カタログ表記外サイズでのオーダー製作(材料や搬入経路によりその制限は異なります)も承ります。フルオーダーデザインによる製作も可能です。お気軽にご相談ください。