木は樹種により様々な特徴があり、どのような加工に適しているか、その特性によって異なります。
その素材の特徴を最大限に生かすことで、より強度を高める「つくり」が実現します。
世界で主に使用されている材について、後半のご紹介です。
<後半>
■White ahs(モクセイ科トネリコ属)
ヨーロッパ家具を代表する4木材のひとつ。野球のバットに使用されることで有名です。
安定した輸入が可能なため日本でもお馴染みの家具の材料になっています。ホワイトアッシュは加工性に優れ強度も高く、その美しい白さから「白木の女王」とも言われます。
■Monkey pod(マメ科ネムノキ属)
日立のCM「この木何の木~♪」でお馴染みの木。枝が張り出して成長する特徴があり、50mほどにもなる巨木です。
木陰で人が休むことから、ハワイでは「人の集まる木」としても親しまれ、育った環境によって黒いラインや交錯杢など木目に大きく個体差が出ることが特徴です。
■栃(トチノキ科トチノキ属)
絵本“モチモチの木”に登場するトチの木。栃の実が取れることでも有名です。
縮み杢やリップルマークといわれる、陰影が美しい杢が現れ、絹のような光沢感が見られます。近年では古くの乱伐が影響し、原材料の減少からウォールナットなどと並び高級材として取り扱われています。
■Oak(ブナ科コナラ属)
オークは樫(かし)と認識されてこともあるようですが、正確にはミズナラを指します。
ウイスキーの熟成樽としても有名です。海外からの評価も高く、中でも北海道の楢は上質で材料が減少していることから稀少性が高い品種です。使い込むほどに黄金色に変化していく特徴があります。
■Maple(カエデ科カエデ属)
メープルはカナダの国旗やメープルシロップが採れることで有名です。
ハードメープルは材質は非常に硬く、 衝撃に強いとされ”木の真珠”といわれるほど、光沢があり上質な木肌です。中でもバーズアイと呼ばれる杢が現われるものは大変希少価値が高く、ピアノ等の楽器にしても高級品とされています。
■Claro walnut(クルミ科クルミ属)
アメリカンブラックウォールナットを台木に、イングリッシュウォールナットを接ぎ木して育てたハイブリット種です。
独特な泡杢や瘤杢など、大胆で複雑かつ緻密な模様が美しく、上品な深い色味が特徴です。素直に真っ直ぐ成長できるものは極僅かなため、希少性が大変高い材料です。
■欅(ニレ科ケヤキ属)
日本の広葉樹の中で最も良材として知られるケヤキ。強度・耐朽性に優れており、寿命が長いことでも有名で、樹齢300年を超える古木には ” 牡丹杢 “” 珠杢 ” といった自然の美しい杢が表れることも少なくありません。神社仏閣といった日本を代表する建造物にも多く使用されている材料です。